ISMSのクリアデスク・クリアスクリーンとは?机とパソコン画面のルールをやさしく解説

更新日:14 時間前
机の上にお客様の資料を置いたまま会議へ行く。パソコンに顧客情報を開いたまま席を離れる。こうした場面では、情報を見せるつもりがなくても、関係のない人の目に入ることがあります。
クリアデスクとクリアスクリーンは、書類や画面を日々の行動で守るための基本です。何を、いつ、どこへ片付けるかを、弊社のお客様事例と説明用のルール例を交えて紹介します。

▼目次
1. クリアデスクとクリアスクリーンの違い
クリアデスクは、書類やUSBメモリなどを机に放置せず、決めた場所で管理することです。きれいに見せるだけでなく、紛失・持ち去り・不要な閲覧を防ぐために行います。
クリアスクリーンは、パソコンなどの画面を、関係のない人に見られたり操作されたりしないようにすることです。席を立つ前の画面ロックが、身近な対策になります。
紙を片付けても画面に顧客情報が出たままでは、情報は守りきれません。机と画面をセットで確認する、と覚えるとわかりやすいでしょう。
2. 離席するときは、書類を保護して画面をロック
会議や休憩などで席を離れる前に、見られて困る書類や持ち運べる記録媒体を、社内で決めた保管先へ戻します。作業途中の資料にも、一時保管の場所や方法を決めておきましょう。
パソコンは、その場で画面をロックします。自動ロックまで待つ習慣にせず、席を立つときの操作として覚えておくと安心です。
画面が暗いだけでは、ロックとは限らない
画面の電源が切れていても、操作するとすぐ仕事の画面に戻る状態では、他の人も利用できる可能性があります。ロック後に本人の認証が必要になるか、実際の端末で確認しましょう。
Windowsなら「Windowsキー+L」が一例
Windowsのパソコンでは、Windowsキーを押しながらLキーを押すとロックできます。使う機器や会社の設定に合わせ、担当者から教わった方法を本人にも操作してもらいましょう。
3. 退勤前は、机の周りと保管場所も確認する
退勤時には、机の上だけでなく、脇の棚、足元、共有の作業台なども確認します。翌日使う書類も、決めた保管先へ戻し、必要な場所は施錠します。
「引き出しへ入れたから終わり」ではなく、その引き出しが情報の重要度に合う保管先かを確認します。鍵をどこへ戻すか、最後に誰が確認するかも決めておきましょう。
退勤前の短い確認例
①保護が必要な書類や記録媒体を戻した。②印刷物や会議資料を回収した。③保管庫の施錠など、必要な処置をした。④パソコンは社内ルールに沿って終了・ロックした。職場に合う項目へ調整して使います。
4. 複合機・会議室・在宅勤務も、置き忘れに注意
印刷した資料は、複合機から早めに受け取ります。人に見せる必要がない内容まで大量に印刷しないことや、対応機器なら認証してから印刷する機能を使うことも、対策の選択肢です。
会議が終わったら、配布資料やメモ、ホワイトボードに情報が残っていないか確認します。誰が最後に見るかを決めると、任せきりになりにくくなります。
在宅勤務でも、家族や来訪者が画面や書類を見られる状態に注意します。社外へ持ち出す資料の範囲や保管方法は、会社のルールに合わせましょう。
5. ルール例は「対象・タイミング・場所・操作」を明確に
「きちんと片付ける」だけでは、人によって判断が分かれます。どの情報を守るか、いつ行うか、どこへ戻すか、どの操作をするかを具体的にしましょう。
弊社のリモートワークの記事でも、コンサル経験として、ルールが読みにくいと使われにくい点を挙げています。書類の保管や画面ロックも、わかりやすい言葉と具体例で伝えましょう。
できないときの相談先も書いておく
大きな図面が入らない、保管庫が満杯、鍵を持つ人が不在といった事情があれば、そのまま机に置くのではなく相談できるようにします。使える収納場所とルールを一緒に整えることが大切です。
短いルール例(説明用)
顧客資料とUSBメモリは、離席時に指定の保管先へ戻す。パソコンは席を離れる前にロックする。退勤時には机・複合機・会議室の資料を確認する。保管庫に入らない物や、持ち主がわからない資料は、上司または管理担当者へ連絡する。
6. 弊社のお客様事例から考える、少人数の職場での運用
ISOトラストが支援したIT企業のお客様には、入札要件に対応するため、担当者1名でISO27001の取得を進めた企業があります。限られた人員で準備が進まない課題に対し、取得支援を通じて情報管理体制を強化しました。
こうした職場には、担当者が一人で机を見回る運用だけに頼らず、各自の退勤前確認と現場責任者の定期確認を組み合わせる方法をおすすめします。これはお客様事例を踏まえた提案であり、当該企業の個別の点検方法を示すものではありません。
「守られていない理由」を現場で確かめる
書類が残る場合は、注意の回数を増やす前に、保管場所まで遠すぎないか、収納できる量があるかを確かめます。画面ロックも、操作がわからない人にはその場で実演します。小さな障害を取り除くと、続けやすくなります。
7. まとめ|席を立つ前の、机と画面の確認から始めよう
クリアデスクは書類などの保管、クリアスクリーンは画面の保護です。離席前の保管とロック、退勤前の置き忘れ確認を、具体的な行動として決めましょう。
ISMSでは、自社の情報やリスクに合わせて必要な対策を考えます。本記事のルール例や確認項目は、自社の仕事・設備・既存ルールに合わせて使う実践例です。
最初は、いま使っている顧客資料の戻し先と、パソコンのロック操作を確かめてみてください。社員が迷わず行動できる状態を作ることが大切です。
ISOトラストでは、日々の仕事に合うISMSの取得・運用をサポートしています。書類やパソコンの扱いを無理なく続けられるルールにしたい方は、お気軽にご相談ください。
参考資料
著者情報
金光壮太 (ISOコンサルタント)
大手商社にて営業を経験した後、ISOコンサルティングに従事。ISO9001、14001、27001を中心に、各業界の課題や特性に応じたシステム構築や運用支援を行い、企業の業務効率化や信頼性向上に貢献。製造業や建設業など、多岐にわたる業界での豊富な経験を活かし、お客様のニーズに応じた柔軟なソリューションの提案を得意としている。




コメント