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ISO14001のグリーン購入はどう進める?購入基準と記録の残し方

執筆者の写真: 【監修者】金光壮太(ISOトラストのコンサルタント)
【監修者】金光壮太(ISOトラストのコンサルタント)
4 日前
読了時間: 7分

「環境に配慮したものを買ってください」と言われても、カタログのどの表示を見ればよいのか、値段が高くても選ぶべきなのか、判断に迷うことがあります。ISO14001の活動としてグリーン購入を始めるなら、注文する人が迷わず使える基準を用意することが大切です。


購入対象、確認する情報、例外時の相談先を決め、普段の注文記録に選んだ理由を残す。ここでは、その進め方をISOトラストの実際の支援経験も交えて説明します。


明るいコーラル色のオフィスで事務用品の候補を比較する購買担当者のイメージ


▼目次



ISO14001の教育内容の見直しにも役立つ規格改定講座


1. グリーン購入は、買う必要を確かめるところから始まる


グリーン購入とは、製品やサービスを買う際、必要性を考えたうえで、価格や品質とともに環境への負荷を考慮して選ぶことです。環境省も、購入前に必要性を考えることを説明しています。使える在庫を回す、修理して使うといった判断も出発点になります。


ISO14001では、自社の活動・製品・サービスと環境との関わりを捉えて管理します。購入段階の選択もその一つです。買うものの種類や使用量、環境影響、守るべき条件を見て、扱う品目と基準を具体化しましょう。認証取得によって、全商品を一律に特定のラベル付きへ交換するという意味ではありません。


グリーン購入法は、国等の機関における調達を推進する法律です。環境省の説明では、国等にはグリーン購入を義務付け、事業者・国民などには取り組む努力を求めています。民間企業のISO14001の運用と、国等に適用される調達上の義務を混同しないことが大切です。取引先が別途指定する購入・調達条件も確認します。




2. 対象品目を決め、注文時に確かめられる基準にする


最初に、普段何をどれくらい買っているかを確認します。繰り返し購入する物、購入量が多い物、使用中の電力や廃棄の影響が大きい物などを見て、優先して取り組む対象を決めます。文具だけで完結させず、本業で扱う資材やサービスも視野に入れましょう。


基準は「環境に良いものを買う」だけでは注文に使いにくくなります。対象の物品、確認する環境情報、必要な性能、価格・納期の扱い、判断する人をそろえます。以下は基準を考えるための説明用の例で、ISOトラストのお客様が採用した条件や規格の必須項目ではありません。


事務用品なら、材料と繰り返し使う仕組みを見る

再生材料の使用状況、詰替え・交換部品の有無、使い終わった後の回収方法などを商品情報で確認します。併せて、仕事に必要な強度や使い勝手、交換部品を継続して入手できるかも確かめます。


機器・設備なら、使う間の負荷も比較する

購入価格に加え、使用時の消費電力、保守・修理、交換部品、引取り条件などを比較する方法があります。現在使える設備を直ちに廃棄して買い換える前に、使用状況と更新の必要性を検討します。


サービスなら、依頼内容に環境配慮を組み込む

配送や清掃などは、発注する業務のどこで環境への影響が生じるかを考えます。包装や作業方法など、自社が選べる条件を整理し、実施可能な内容を提供者と確認します。ISO14001の認証の有無だけで、個々のサービスの環境負荷まで判断しないようにしましょう。



3. 環境ラベルと「グリーン購入法適合」の表示を確認する


環境ラベルは、候補を探すための手がかりになります。ただし、何を評価した表示なのかは制度ごとに異なります。例えばエコマークは、ライフサイクル全体を考慮した複数の基準を満たし、第三者の審査を受けた製品・サービスの目印です。


「グリーン購入法適合」の表示を見る場合は、購入する型番や品目、適用年度、メーカーが示す適合情報などを確認します。環境省の手引きでも、特定調達品目ごとに判断の基準などが定められています。同じメーカーの商品でも型番によって条件が異なるため、会社名やカタログ全体の印象だけで決めないようにします。


エコマークとグリーン購入法の適合は、それぞれの制度の基準で判断されます。一つの表示から、他のすべての条件も満たすと推定しないことが大切です。社内で採用した基準に対し、どの情報で確認したかを残しましょう。分からなければ、対象型番と確認したい条件を示してメーカーや販売店へ尋ねます。




4. 購入記録には、商品と選んだ根拠を結び付けて残す


注文した事実だけでは、環境面で何を見て選んだのかを後から説明しにくくなります。普段使っている申請書や注文履歴に、購入した商品と確認情報をひも付ける方法を考えましょう。専用台帳を増やすかどうかは、既存の記録で管理できる範囲を見て決めます。


例えば「購入日/商品名・型番・数量/確認した基準と商品情報/判断した人/例外があればその理由」という項目が記録案になります。これは説明用の整理案です。商品の仕様書やカタログの該当箇所を参照できるようにすれば、後任も確認しやすくなります。


基準に合う商品が品切れ、必要な性能を満たさない、予算に収まらないときは、代替品や購入時期を担当者と検討します。社内で承認が必要なら手続を踏み、選んだ理由を残します。例外が繰り返される品目は、基準そのものが実務に合うか見直しましょう。


購入率などを目標にする場合は、対象品目、金額ベースか数量ベースか、集計期間、除外する購入の扱いを先に決めます。集計の対象が変わった数字をそのまま比較すると、改善したか判断しにくくなります。目標値を一律に何%と決める前に、自社の実績と管理の目的を確認してください。




5. ISOトラストの支援経験:見分け方から実際の購入までフォローする


ISOトラストでは、グリーン購入の意味や、商品をどう見分ければよいかが分からないお客様を支援した経験があります。他のお客様への支援経験も参考にしながら、商品の確認方法や購入方法を一から説明し、実際に購入するプロセスまでフォローしました。


記録についても、必要に応じて、どのような商品を購入したかを残していただいています。支援を通じて、グリーン購入の意味と購入の進め方を理解でき、喜んでいただけた例があります。


取り組みを始める段階では、担当者が商品情報を確認し、購入につなげられることが大切です。社内の方針を作った後も、いつもの注文方法で実行できるか、迷ったときの確認先が分かるかを確かめましょう。



6. 購入後の使い方と、次の注文まで見直す


詰替えできる商品を選んでも、交換部品の購入方法が伝わらず本体ごと捨てられていたら、選定時の狙いを生かせません。使う部署へ、使い方や交換部品、回収・分別方法も伝えます。余剰在庫や使いにくさが分かった場合は、次の購入条件へ反映します。


購入基準や商品の適合情報は、法令・基準や商品の仕様が変わったときにも確認します。2026年11月時点ではISO14001:2026が発行されています。適用する規格の版や移行については認証機関と確認し、現在の運用に合わせて見直してください。


ISOトラストでは、お客様の業務に合う環境活動と記録の運用を支援しています。グリーン購入をどう始めるか迷っている場合は、現在の注文方法や購入している物が分かる資料をもとにご相談ください。





ISO14001の環境活動と運用についてISOトラストに相談する


著者情報

金光壮太 (ISOコンサルタント)

大手商社にて営業を経験した後、ISOコンサルティングに従事。ISO9001、14001、27001を中心に、各業界の課題や特性に応じたシステム構築や運用支援を行い、企業の業務効率化や信頼性向上に貢献。製造業や建設業など、多岐にわたる業界での豊富な経験を活かし、お客様のニーズに応じた柔軟なソリューションの提案を得意としている。

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