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【2026年10月更新】ISO9001規格改定2026の変更点とは?移行期限・対応手順をやさしく解説

執筆者の写真: 【監修者】金光壮太(ISOトラストのコンサルタント)
【監修者】金光壮太(ISOトラストのコンサルタント)
2025年2月27日
読了時間: 11分

更新日:10 時間前

ISO9001:2026の改定内容と移行手順の解説


▼目次



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2026年10月31日更新。正式発行された規格と公開されている公式案内に基づき、本文全体を見直しました。


「ISO9001の改定で何が変わったの?」「今の書類を全部直すの?」という方へ、主な変更点と、社内で進める対応を順番に紹介します。


1. ISO9001:2026は発行済み。改定の全体像をつかもう

1-1. 正式発行日は2026年9月16日です

ISO9001:2026は、2026年9月16日に発行された品質マネジメントシステムの国際規格です。2015年版に代わる第6版にあたり、現在は正式に発行された要求事項をもとに、対応を進める段階です。


ISO9001は、製品やサービスを安定して提供し、お客様の満足と仕事の改善につなげるための仕組みです。新しい版になっても、顧客重視、仕事の流れをつなげて管理する考え方、継続的な改善といった土台は引き継がれています。


1-2. 今の仕組みを活かしながら見直します

今回の改定で、今までのマニュアルや記録がすべて使えなくなるわけではありません。最初に確認するのは「新しい版と自社のやり方の違い」です。できていることまで作り直さず、足りない部分から直していきましょう。



2. 2015年版から変わった主なポイント

2-1. 品質を大切にする行動と、経営層の関わり

2026年版では、品質文化や倫理的行動への取組が明確になりました。難しく考えるより、「品質の問題を隠さず伝えられるか」「決めたルールを納期や都合で省いていないか」といった、普段の行動から確認すると理解しやすくなります。


これは品質担当者だけの仕事ではありません。経営層や管理者が、どんな判断を大切にするかを示し、現場が安心して相談できる状態をつくることも関係します。


2-2. リスクと機会を分けて考える

うまくいかない原因を減らす「リスクへの対応」と、もっとよくするきっかけを活かす「機会への対応」が、より明確に整理されました。不良や納期遅れへの対策だけでなく、仕事を改善する案にも目を向けましょう。


例えば、注文の転記間違いを減らすために確認方法を変えるのがリスクへの対応、入力の手間自体を減らして回答を早くするのが機会を活かす取組の例です。実施した後は、狙った効果が出たかも確かめます。


2-3. 変更した後の確認まで含めて管理する

設備、担当者、委託先、システムなどを変えるときは、変える目的や影響を確認し、必要な人へ伝えて進めます。承認をもらって終わりではなく、変更後に問題なく仕事ができているかまで確認する視点が大切です。


3. 部署ごとに確認したい、身近な見直しの例

3-1. 営業・購買・現場での確認例

営業では、お客様から求められている品質や納期を、どこに記録し、現場にどう伝えるかを確かめます。購買では、材料や外注先が変わったときに、品質や納期への影響をどのように確認するかを整理しましょう。


現場では、設備や作業手順の変更を誰に知らせ、最初の製品を誰が確認するかを決める方法が考えられます。これらは説明用の例です。自社の仕事に合わせて、必要な管理を選んでください。


3-2. 教育と引き継ぎの確認例

担当者しか知らない作業のコツがあると、異動や休みで品質が不安定になることがあります。手順の共有、実作業での確認、引き継ぎなどを通じて、必要な知識が仕事で使える状態かを確認します。



3-3. 内部監査と経営層への報告の確認例

内部監査では「今回の監査で何を確かめたいか」を明確にします。変更したルールを確認するなら、書類があるかだけでなく、現場で使われているかも確認しましょう。


経営層の確認では、困りごとを報告して終わらず、人手、教育、設備など、どんな対応が必要かを判断できる情報を用意します。


4. 気候変動とデジタル化で、混同しやすいこと

4-1. 気候変動への配慮は2024年の追補から続く内容です

ISO9001:2015には、2024年に気候変動に関する追補が発行されています。そのため、気候変動への配慮を、2026年版で初めて始まったものとして扱わないようにしましょう。既に行った確認を活かし、自社の品質や事業との関係を見直します。


例えば、豪雨で材料が届かない、猛暑で保管条件を維持しにくい、といった場面が検討のきっかけになります。環境に関する目標を一律に増やすのではなく、品質の仕組みにどう関係するかを考えます。


4-2. 新しいシステムを買うことから始める必要はありません

改定対応と、AIやクラウドの導入は同じことではありません。使う道具よりも、仕事の結果と管理の方法が大切です。既存の表計算や共有フォルダで必要な管理ができているなら、まずはその仕組みを確認しましょう。


新しいシステムを導入する場合は、入力ミスや権限、引き継ぎなど、導入によって変わることを確認します。便利そうだから追加するのではなく、どの課題を解決するかを決めてから検討すると、作業や費用が増えすぎるのを防げます。


5. ISO9001:2026への移行期限とスケジュール

5-1. ISOは3年間の移行期間を案内しています

ISOの案内では、2015年版で認証を受けている組織には、2026年版へ移行するための3年間が設けられています。新規格が発行された日に、2015年版の認証が一律に使えなくなるわけではありません。


ただし、移行期間の終わりと、自社の更新審査日、申込締切は別です。自社に適用される最終期限や、いつまでに準備を完了する必要があるかは、契約している認証機関の正式な案内で確認してください。


5-2. 審査日から逆算して社内の予定を立てる

先に審査の候補日を確認し、その前に差分の確認、文書とルールの変更、教育、運用、内部監査、マネジメントレビューをいつ行うかを決めます。内部監査で課題が見つかったときに直す期間も、予定に入れておきましょう。


維持審査や更新審査と同時に受けられるか、必要な追加時間や提出資料は何かも、早めに確認します。「通常の審査日が来れば自動で移行できる」と考えないことが大切です。


6. 既に認証がある会社が進めたい5つの手順

6-1. 違いを確認し、対応表を作る

最初に2026年版と今のルールを比べます。対応表には、確認する変更点、現在のやり方、直すこと、担当者、期限、確認結果を記入すると、作業が見えやすくなります。


例えば、「変更後の確認」という項目に対して、「設備変更は承認しているが、変更後の確認記録が見つけにくい」と整理すれば、直すべき箇所が具体的になります。


6-2. ルールと文書を直し、関係者に伝える

必要な手順や記録様式を修正します。名称や版数だけを変えず、現場で何を変えるかを決めてから文書に反映しましょう。変更した理由と、使い始める日を関係者へ伝えることも必要です。



6-3. 運用し、内部監査と経営層の確認につなげる

新しいルールで仕事を行い、その記録を残します。内部監査でできていることと課題を確認し、必要な改善を進めます。その結果を経営層にも共有し、仕組みの見直しや必要な支援を決めて、移行審査に備えましょう。




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7. これからISO9001を取得する会社の進め方

7-1. 認証を取る目的と対象の仕事を決める

最初に、お客様の要望への対応なのか、仕事の安定や改善なのか、取得する目的を整理します。次に、どの事業所や製品・サービスを対象にするかを検討しましょう。


対象を狭くすれば必ず簡単になるわけではありません。仕事同士のつながりや責任の範囲を確認し、認証の対象をお客様に誤解なく説明できる形にします。


7-2. 申込み前に、審査の基準と受付時期を確認する

認証機関に、2026年版での初回審査の受付時期、見積り、必要な準備を確認します。新規格が発行されたことと、各認証機関の審査受付の状況は分けて考えましょう。


社内では、普段の仕事を整理し、必要なルールを決め、教育と運用、内部監査などを進めます。最初から書類を大量に作るより、「誰が何を確認すれば、安定して仕事ができるか」を考えることが出発点です。


8. 改定対応の費用と作業時間の考え方

8-1. 審査・教育・社内作業・外部支援を分ける

必要な費用は、拠点数、業務の内容、変更する範囲、審査の組み方などで変わります。すべての会社に当てはまる金額はありません。審査費、教育費、担当者の作業時間、必要に応じた外部支援を分けて整理しましょう。


見積りでは、追加の審査時間、交通費、資料の確認や再確認にかかる費用など、何が含まれるかを確認します。金額だけでなく、自社で行う作業がどれくらいあるかも比較すると、予定を立てやすくなります。


8-2. 外部支援を頼む範囲を先に決める

社内で進めることが難しい場合は、変更点の確認だけ、文書の見直しだけ、内部監査の教育だけなど、必要な範囲を決めて相談する方法もあります。支援を頼む場合も、現場が新しいやり方を理解して運用することは欠かせません。


9. 改定対応を、普段の仕事の改善にもつなげる

9-1. 使われていない書類を見直す機会にする

しばらく使っていないチェック表や、同じ内容を二重に記入している記録はないでしょうか。改定対応と合わせて目的を確認し、必要な情報が残る形で整理すると、担当者の負担も減らしやすくなります。


ただし、確認せずに記録をやめるのは避けましょう。お客様との約束や法令、規格、社内の必要性を確かめてから変更します。


9-2. 問題を早く見つけ、相談できる仕組みにする

問題の報告を責めるだけでは、現場から情報が上がりにくくなります。小さな不具合や迷った判断を共有し、どうすれば次に防げるかを話せるようにすることも、品質を支える取組です。


例えば、短い朝礼で作業変更と注意点を共有する、困ったときの相談先を決めるなど、続けやすい方法を考えましょう。これは実施方法の例であり、特定の会議を毎日開くことが規格で決められているわけではありません。


10. 移行準備でつまずきやすいことと対処法

10-1. 書類だけ新しくして、使う人に伝わっていない

文書の改訂を終えても、現場で古い様式を使っていれば仕事は変わりません。配布先や保存場所を確認し、関係者が新しい版を見つけられるか、使い方がわかるかまで確かめましょう。


10-2. 担当者一人に作業が集中する

全部を一人で抱えず、経営層、各部署、事務局で分担します。「購買の変更は購買担当が確認する」といった役割分担を決め、期限と確認方法を共有すると進めやすくなります。


10-3. 内部監査と修正の時間が足りない

内部監査を審査直前に置くと、見つかった課題を直す時間がなくなります。準備日程には、監査の実施だけでなく、その後の是正処置と確認も含めておきましょう。



11. ISO9001:2026への移行でよくある質問

11-1. 品質マニュアルは全部作り直しますか?

一律に全部を作り直す必要はありません。新旧の違いと現在の運用を確認し、修正が必要なところを直します。帳票の数を増やすことより、必要な確認が実際の仕事でできることを大切にしましょう。


11-2. 移行すれば、認証の有効期限も最初からになりますか?

移行と、通常の認証サイクルは分けて確認してください。自社の認証の有効期限や更新審査との関係は、認証機関に確認します。移行審査を受けるだけで、すべての日程が自動的に変わるとは考えないようにしましょう。


11-3. ISO14001とまとめて見直せますか?

ISO14001も2026年4月に新しい版が発行されています。文書管理や教育、経営層への報告などは、一緒に整理できる場合があります。ただし、品質と環境それぞれの変更点や審査条件を確認し、必要な対応を分けて管理しましょう。



11-4. まず何から始めればよいですか?

認証機関の移行案内を確認し、社内の担当者と相談する日を決めてみてください。そのうえで、新しい要求と現在の仕事を比べ、対応表を一つ作るところから始めると、次の作業が見えやすくなります。


12. まとめ。必要な変更を、仕事の中で使える形にしましょう

ISO9001:2026は既に発行されています。対応の中心は、品質を大切にする行動、リスクと機会の整理、変更後の確認などを、自社の仕事で実行できる形にすることです。


まずは移行の条件と日程を確認し、今の仕組みとの差分を整理しましょう。ルールの見直し、教育、運用、内部監査と改善を順番に進めることで、書類の更新だけで終わらない改定対応につながります。


条項ごとの違いを細かく確認したい方は、詳しい比較記事もあわせてご覧ください。



確認した主な公式情報


自社で何を見直すか迷ったときは、ISOトラストへお気軽にご相談ください。



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著者情報

金光壮太 (ISOコンサルタント)

大手商社にて営業を経験した後、ISOコンサルティングに従事。ISO9001、14001、27001を中心に、各業界の課題や特性に応じたシステム構築や運用支援を行い、企業の業務効率化や信頼性向上に貢献。製造業や建設業など、多岐にわたる業界での豊富な経験を活かし、お客様のニーズに応じた柔軟なソリューションの提案を得意としている。

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