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ISO14001の順守評価とは?進め方と記録の残し方を初心者向けに解説

執筆者の写真: 【監修者】金光壮太(ISOトラストのコンサルタント)
【監修者】金光壮太(ISOトラストのコンサルタント)
11月1日
読了時間: 6分

更新日:1 日前

ISO14001の順守評価で現場の記録を確認する担当者


▼目次



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1. 順守評価とは?「約束を守れているか」の確認


ISO14001の順守評価とは、会社に関係する環境の法律や、守ると決めた約束について、実際に守れているかを確かめることです。難しく考えるより、「必要な対応は何か」「本当にできているか」を一つずつ照らし合わせる作業と考えてみてください。


たとえば、廃棄物の保管方法を確認したり、必要な届出や測定の記録を確かめたりします。確認する対象は会社の設備や事業内容で変わるので、他社のチェック表をそのまま使うだけでは見落としにつながります。


この記事では、初めて担当する方が流れをつかめるよう、準備・確認・記録・見直しの順に説明します。ISO14001は2026年版が発行済みです。具体的な要求事項は、自社が適用する規格と審査機関の案内も確認しましょう。




2. 法令の一覧や内部監査とは何が違う?


法令の一覧は「確認する対象」を整理するもの

法令の一覧は、会社にどのルールが関係するかをまとめたものです。順守評価では、その一覧を出発点に、現場や記録を見て実際の状況を判断します。一覧を更新しただけで、順守評価まで終わったことにはなりません。


内部監査は「仕組みが機能しているか」も見るもの

内部監査では、会社の環境管理の仕組みが決めたとおりに動き、役に立っているかを確認します。順守評価は、守るべきルールへの対応状況に焦点を当てます。内部監査の日に一緒に確認する場合も、何を評価したかが分かる記録を残すと整理しやすくなります。




3. 始める前に用意する3つのもの


① 自社に関係するルールの一覧

まずは、最新の法令一覧や届出の一覧を用意します。法律だけでなく、自治体との協定など、会社が守ることになっている約束も対象になる場合があります。工場の設備、廃棄物、排水など、実際の仕事と結び付けて確認しましょう。


② 確認に使う書類や現場の情報

届出の控え、測定結果、許可証、契約書、点検記録などを集めます。必要な書類は確認する内容によって違います。「一覧に丸を付けるため」ではなく、守れていると判断できる材料をそろえるのが目的です。


③ 担当者と確認する時期

誰が、いつ、何を確認するかを決めます。担当者だけでは判断が難しい項目は、現場担当者や詳しい人に確認できるようにしておきましょう。前回の評価で対応が残っているものも、ここで拾い上げます。



4. 順守評価の進め方を5ステップで確認


① ルールを自社の確認項目に直す

法令名だけでは、何を見ればよいか分かりにくいものです。「対象設備に必要な届出は済んでいるか」「保管場所は定められた条件を満たしているか」など、担当者が確認できる言葉に直します。


② 書類と現場を見て確かめる

書類の有無だけでなく、内容、対象、期限なども見ます。現場の状態を確認する必要がある項目は、実際の場所で確かめましょう。担当者の「大丈夫だと思う」という説明だけで終えないことが大切です。


③ 根拠をもとに結果を判断する

確認できた資料や現場の状態から、対応できているかを判断します。資料が足りず判断できないときは、無理に「問題なし」にせず、何が未確認かを残します。適用されない項目は、その理由も書くと次の担当者が迷いません。


④ 問題があれば対応と期限を決める

不足が見つかったら、担当者、対応する内容、期限を決めます。違反の可能性や環境への影響がある場合は、次回の評価まで放置せず、責任者へ速やかに共有します。必要に応じて行政窓口や専門家に確認し、自社の手順に沿って対応しましょう。


⑤ 対応後まで確認する

記録しただけでは完了ではありません。追加した書類や改善後の現場を確認し、対応が終わったかを確かめます。繰り返し起きる問題なら、担当者への説明や確認方法も見直します。



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5. 記録は「結果」と「根拠」が分かる形にする


決まった見栄えのよい様式よりも、あとから読んで何を確認したか分かることが大切です。まずは「確認日・確認者・対象・確認方法・根拠・結果・残った対応」をそろえると使いやすくなります。


次は説明用の架空の記入例です。特定の法律への適合を保証するものではありません。実際の確認項目や判断基準は、自社に適用されるルールに合わせます。


確認した対象

廃棄物保管場所の表示と管理状況


確認日・確認者

20XX年○月○日/環境担当A・現場担当B


確認方法・根拠

現場確認と保管場所の写真を、社内の確認項目と照合


確認結果

表示の一部が読みにくく、条件を満たしているか追加確認が必要


対応・担当・期限

担当Bが表示の要件を確認し、○月○日までに必要な対応を行う


対応後の確認

担当Aが対応後の現場と写真を確認し、結果を追記


「問題なし」だけよりも、「どの記録の、何を見たか」を短く添えると、引き継ぎや審査のときに説明しやすくなります。過去の評価結果も見返せるよう、保管場所を決めておきましょう。



6. 頻度や担当者についてのよくある疑問


年に1回行えばよいですか?

すべての会社が一律に「年1回なら十分」とは限りません。対象のルール、環境への影響、変更の起こりやすさ、過去の問題などを考え、自社に合う頻度を決めます。法令で決められた届出や測定などの期限と、順守評価を行う時期も区別しましょう。


環境担当者1人だけでできますか?

担当者が取りまとめる方法はありますが、すべてを1人で判断する必要はありません。現場の実態を知る人、設備や法令に詳しい人の協力を得て、確認に必要な知識を補いましょう。判断がつかない項目を、そのまま合格扱いにしないことが大切です。


設備や仕事が変わったときはどうしますか?

設備の導入、材料や廃棄物の変更、拠点の移転などがあったら、関係するルールや確認項目を見直すきっかけになります。以前は対象外だった項目が、新たに関係する場合もあります。


法律を全部暗記する必要がありますか?

すべてを暗記するより、関係するルールの最新情報を参照でき、分からないことを確認できる状態にすることが実務では役立ちます。法令一覧、行政の案内、相談先を整理し、担当者が交代しても追えるようにしましょう。



7. まとめ|一覧の丸付けから一歩進めよう


順守評価で押さえたいのは、「何を守る必要があるか」「何を根拠に確認したか」「不足があればどう対応したか」の3つです。


最初から大きなチェック表を完成させようとせず、自社で身近な対象を1つ選び、資料と現場を照らし合わせてみましょう。その確認結果を短く残すだけでも、次にやることが見えやすくなります。


ISOトラストでは、会社の仕事や体制に合わせたISO14001の取得・運用をご相談いただけます。順守評価の進め方や記録の整理でお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。



参考資料



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著者情報

金光壮太 (ISOコンサルタント)

大手商社にて営業を経験した後、ISOコンサルティングに従事。ISO9001、14001、27001を中心に、各業界の課題や特性に応じたシステム構築や運用支援を行い、企業の業務効率化や信頼性向上に貢献。製造業や建設業など、多岐にわたる業界での豊富な経験を活かし、お客様のニーズに応じた柔軟なソリューションの提案を得意としている。

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